今回は12月22日にタイのラジャダムナンスタジアムで開催されるRoad to Rajadamnern に出場する伊藤紗弥選手にインタビューをしてきました。オーストラリアなど、海外での試合を重ねてきた2023年を振り返りながら、Road to Rajadamnernへの意気込みを聞きました。
目標ができました
「目標ができました」と嬉しそうに語る伊藤選手。いつも、インタビューではムエタイへの熱い思いを語ってくれます。その一方、将来の展望については「色々とやっていきたい」というものの、「手探り感が多くて」と確固とした目標を感じられなかったのも事実。今回のインタビューでは目標を見据えているのが印象的でした。
「ラジャダムナンスタジアムに女子のベルトができましたから、これからはそれを目標にしていきます」と今後の目標を見据えます。これまでもタイではムエタイの興行が盛んでしたが、テレビショーをはじめとして、発信されるムエタイ興行が多くなっています。MuayThai Super champや総合格闘技団体ONE Championshipでのムエタイの試合がその良い例です。
こうした中、ラジャダムナンスタジアムに女子のベルトが創設されました。ラジャダムナンスタジアムはムエタイの最高峰と言えるほど権威のあるスタジアムです。2022年に女子の試合が解禁され、今回はベルトが創設されたというニュースが流れています。今回設置されたのはバンタム級ですが、アトム級も設置される見込みです。創設されれば、伊藤選手はアトム級のベルトに挑むことになります。
パンチも入れると攻撃の幅が広がります
2023年5月にオーストラリアでキム・タウンゼント選手との試合を行いましたが、この時はWBCライトフライ級(48.988kg)契約でした。
「あの時(キム選手との試合)の体重もいつもと違う感じで違和感がありましたね。体の大きさが違うので、力押しで来られると負けちゃいます」と語ります。そんな伊藤選手は11月26日に開催された「Amazing Muaythai,Road to Rajadamnern × Shimizu presents BOM 45」でミンタ・ノー アヌワッジムを2ラウンド1分7秒KO勝利をおさめました。
「前からパンチを使って戦い方にしようとしてました」とこれまでの努力が上手く実ったと語ります。伊藤選手が戦い方を変えたのは勝つためでした。タイでのムエタイ戦では、重い階級の選手との試合になったり、同じ階級であっても伊藤選手よりも身長が高い選手と試合をすることが多くなっています。また、タイでのムエタイ戦は蹴りにポイントが入る傾向にありますが、小柄な伊藤選手にとっては、リーチの差から蹴りの打ち合いだけだと不利になりがちでした。そこにパンチを入れられれば、近距離でダメージを与えられますし、相手の懐に入っての攻撃も可能になります。ムエタイではパンチはポイントに結びつきづらいという難点はありますが、パンチでダメージを与えておけばKOも狙うことが可能です。
とはいえ、これを実際に行うことが難しいのも事実です。12月22日の試合はその試金石となるでしょう。
次の試合に勝たないと始まらない
12月22日の試合は、伊藤選手にとっては大きな意味を持ちます。「ベルトを作ってもらったとしても、そこに絡めなければ仕方ないので。次で勝って、また呼んでもらわないと」と絶対に勝つという気合を示します。
「最近、ちょっと目標を見失っているのもあって、強い相手と戦ったり、階級の違う相手との試合をしてきました。」と、最近の自分を振り返ります。
「ラジャダムナンは自分が憧れていたスタジアムなので、そこのベルトは絶対に巻きたいです」と語ります。2023年9月9日には初めてラジャダムナンスタジアムで試合を行いました。この時は判定負けでしたが、「憧れの舞台に初めて立てたので緊張しました」と当時を振り返ります。「試合のことは覚えてますが、久しぶりに緊張しましたね」とラジャダムナンに立てた喜びを語ります。
果たして、ラジャダムナンで結果を残せるのか、注目です。